パラディドルをマスターすることで、ドラム人生は大きく開けます・・・
2015-05-20 14:53:46
テーマ:ドラム攻略術!!
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ごきげん麗しゅう!
ビーツ・アップ 前田 憲です~♪
さて私が20歳そこそこ駆け出しの頃、大阪ブルーノートのミッドナイドギグに出演した時のお話。
その時来日していた、ジミー・スミス・カルテットのドラマー、ジェームス・リーバイさんとお話しする機会があり、いろいろと質問していたら、
「じゃあ、パラディドルをやってみろ」
と言われ、やってみた。
すると、
「ノー、それはパラディドルじゃない。」
と言って、お手本を見せてくれました。
その時のパシパシいうスネアの音、そしてメリハリ、前にグイグイ進んでいる感じが忘れられません。とにかく「パシパシ行け!」と、英語でおっしゃってました。
この時の体験は、今の私の音楽に大きく生きています。
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さて、なにをやるにしても、物事には「ハードル」がありますね。
ダンスならステップ、英語ならスペル。
料理だって「さしすせそ」とかあります。
ピアノや管楽器だったら「運指」、つまり指使いもそう。
ドラムなら、右手と左手の「手順」ですね~
これらは、暗記が嫌いな人にとっては苦痛の一つ。
しかし、しっかりやっとかないと、先日うちのスタジオでドラム初体験した「銀シャリ橋本さん」みたいに左右が逆になって、4つでいいところを5つ打ってしまったり。
で、ふつう、ドラムの手順って、左右交互って思うじゃないですか。
または2つずつ打つ、ダブルストローク(ザ~~~~ってやつです)。
でもじつは、それ以外にも変なやつがあるんです。
たくさん。
そのなかで「パラディドル」という手順があります。
先ほども申し上げましたように、ふつう、スティックは左右交代にふったり、一振りで2打ずつ音を出したりします。
- 右 左 右 左(交代・・・シングルストロークという)
- 右 右 左 左 (2つずつ・・・ダブルストローク)
こんな感じ。
ところが、パラディドルは、その中間と言いましょうか、
- 右 左 右 右 左 右 左 左
こんな手順で音を出します。
前半2音がシングルで、後半2音がダブルってかんじ。
さて、ここでみなさんこう思われたのではないでしょうか?
パラディドルってややこしい手順やなあ・・・そんなもの覚えてメリットはあるのか??
そうなんです!
- なんのためにあるのか?
- 何につかうのか?
- マスターして、なんかいいことがあるのか?
これが明確にならないと、取り組む気にならない人も多いんじゃないかと思います。
でも実は、パラディドル、必ずやっておきたい「とても重要な」ルーディメンツ。これをマスターしているドラマーは、表現力がたいへん豊かです。
プロドラマーに聞いても「パラディドルは重要」と、皆口を揃えていいます。
では、なぜか?
一つづつ見ていきましょう!
1、なんのためにあるのか?
もともとはミリタリードラム(マーチ)から発展した手順です。
http://ja.wikipedia.org /wiki/ルーディメンツ
行進する時に、アクセントが左右交代できますので、歩調に合わせやすいです。
フラムやらドラッグ、3連が入っている曲でも、ほんのちょっと、例えば1小節だけ登場したりして、その曲が行進曲であることを印象付けています ね~
そのための存在でもあると、想像できます。
2、何につかうのか?
ルーディメンタルドラムはもちろん、ドラムセットにも幅広く応用できるんですね。
- オカズに使える
- サンバなどのラテンパターンに、即使える
大抵のドラマーは「タム回しのオカズへ応用」に憧れてパラディドルに取り組みますが、他にもいろんなパターンに使えます。
特に弱音をマスターすると、左手がいいかんじのゴーストになり、グルーブがリッチになります。
オカズに使う場合はいろんなケースがありあますが、私はシングルだけでなく、ダブルパラディドル、そしてパラディドルディドル、サイドトリプレッ トなど、他の手順もも混ぜて使います。
つまるところ、ほとんどの手順は、1つ打ちと2つ打ちが散在しているということなのです。
特に「8ビートから倍テンして16になるまえ」などの、シンコペートされたオカズにはこういう手順がたいへんいいフィーリングではまります。アクセントもつけやすい。
ただし、弱音で叩けるか、ハイスピードで叩けるか、アクセント移動ができるか、その3点が特に重要。
この3つをクリアすれば、オカズがぐっと音楽的になり、芸術性が高まります。
3、マスターして、なんかいいことがあるのか?
パラディドルなどを美しく打つことを目標にすると、自然と力量が上がります。ただし、かならず音楽を意識して「うたう」ことが重要。
テクニック的には、
- 左右のバランスがよくなる
- 1つ打ち、2つ打ちのチェンジが滑らかになる
- チェンジアップも上達する
- 弱音が得意になる
さらに、
- 他のルーディメンツに転用できる
ざっと挙げるだけでもこれだけのメリットがあります。もっと細かく検証すれば、さたに多大なる恵を貴方にもたらすでしょう。
思い返せば、私もパラディドルをマスターするまでは、たいへん不自由だった記憶があります。
パラディドルをマスターすることで、あなたのドラム人生は大きく開けるでしょう。上達を、こころより願ってやみません♪
皆さんの音楽生活が、より豊かになりますように♪
ビーツ・アップ 前田 憲